- 今回お話を伺ったMさんの家族構成
- 両親(ともに60代)
- Kさん(姉・30代)
- 妹さん(20代)
- 小型犬1匹
ご実家は、いわば家族にとっての思い出の品の宝庫でもあります。そんな実家を手放さなくてはならなくなったとき、いちばん処分に困るアイテムも「子供の頃の思い出の品」であるはずです。
今回は、実家売却を通してご自宅のお片付けを経験したKさん親子に当時の様子を振り返ってもらいました。
姉妹は10年ほど前から独り立ちしており、実家へは長期休暇で帰省する程度。お片付け当時と現在は父母+小型犬1匹で生活中だそう。
そんなKさん親子のエピソード連載、第3回です!
大切な思い出は、実物よりもスマホのデータとして再保存
今回の実家整理で手放したアイテム一覧
- ダイニングテーブルや椅子
- リビング用のローテーブル
- リビング用のソファー
- デスク(娘たちの学習机なども含む)
- ベッド(家族の人数分)
- サイドボード
- 和室にあった掛け軸
- 玄関などの変な大きい置物たち
- 不要な洋服
- 娘たちが子供の頃の作品
- 大人数(来客)用の食器類など
- 仏壇(代わりに小さい仏壇を購入した際に引き取り)
- 布団などの寝具(集会所などに寄付)
- エレクトーンやぬいぐるみ(近所のご家庭に寄付)
――これまで、ご実家を手放すまでの経緯や実際の片付けまでの流れをお伺いしてきました。今回は、その中でも「これを整理するのが大変だったな」と感じるアイテムを教えていただけますか?
Kさん母:やはり、娘たちの子供の頃の作品など思い出の品でしょうか。実用的なものだけ残すというルールを決めたものの、やはり気持ちが入ってるので捨てづらいですよね。とは言え、今後使うわけではないので最後まで迷いました。
Kさん:最終的には、写真や動画に残すことにしたんだよね。なくなるって考えると惜しい気持ちになるし、「最後に見てから捨てよう!」って決めてもそれだけで時間がかかるから。逆に、この機会にスマホのデータとして保存できたことですぐに見返せるようになりました。
――データ化することで、ご家族間でも共有できるようになりますよね!では、精神面ではなく物理的に捨てるのに苦労したものはありますか?
Kさん母:大きめの家具や、大きい置物ですかね。高価なものではないけど、引き取り手もなさそうなものは粗大ごみに出すしかなくて、もったいなく感じてしまいました。
Kさん:玄関にあった変な置物たちだよね?お土産とかコレクションで集めたものだけど、確かに欲しい人は見つかりにくそう…。
たとえ手間がかかっても「譲って良かった」と思えるものを
――「引き取り手」という言葉が出てきましたが、誰かに譲ったりして処分したものはありますか?
Kさん母:最初の方で、夫婦2人で使う分以外の寝具は整理しようと決めました。そのため、新品の布団や座布団は地域の集会所や施設などに寄付しました。
――捨てる以外の方法を取ることで、手放す時のお気持ちも変わってきますよね。
Kさん母:先ほどの「思い出の品」ですが、エレクトーンやぬいぐるみ類はお子さんがいる近所の家庭にあげたらすごく喜ばれて嬉しかったです。
ずっと家にあっても使わないけど、これからは使ってくれる人がいると思うとほっこりしました。
Kさん:正直なところ、子供部屋にあるものはともかく、両親に買ってもらったものは私たちの一存では捨てることを判断しづらかったです。だからこそ、母にとっても譲り先の顔やリアクションが見えてありがたかったんじゃないでしょうか。
「実家整理」が過去を振り返るキッカケ&早めの生前整理に
――お話を伺わせていただいて、改めて当時は精神的にも体力的にも本当に大変だっただろうなと感じました。もちろん、ご家族にとってはショックな出来事だったはずですが、ご自宅の整理を通して変わった考え方などはありますか?
Kさん:そうですね…。もう数年経っているので、今では家族の思い出として受け止められるようになりました。
普段は実家を離れている私にとっては、こういうタイミングじゃないと昔を振り返る機会もなかったので感慨深かったです。子供の頃の日記や作品を見て、「小さい頃はこんな感じだったんだな」と新鮮に思ったり。
Kさん母:「いつかは絶対捨てなきゃ」と考えていたものを処分できたのが良かったです。生前整理のさらに前準備的なイメージでしょうか。最初にお話ししたように、これからは広い家と家族の人数分の持ち物を管理していくのは大変そうだと感じていたので。
「捨てるのがもったいないから取っておく」ではなくて、次の世代に譲ったり、自分たちの良い経験に変えていく考え方がとてもステキでしたね!
実家=いくらでも・いつまでも物を置いておいて良い場所という捉え方になってるご家庭はたくさんあります。これからの夫婦お2人の住まいとしても、、娘さんたちの新しい「帰る場所」としても心地良い空間でありますようにトップサービスも陰ながら応援しています!